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鹿児島県工業技術センター

Page1. 世界最小の微粒シラスバルーン製造装置で特許を取得
Page2. Harmonas™の幅広い活躍
Page3. お客様紹介

世界最小の微粒シラスバルーン製造装置で特許を取得

微粒シラスバルーン製造装置
微粒シラスバルーン製造装置
鹿児島県工業技術センターでは、地場産業発展のためのさまざまな技術開発を展開しています。その1つとして、南九州に広く分布し鹿児島県内のほとんどに見られる、「シラス」と呼ばれる白色の火砕流堆積物を素材とした新たな研究開発を行っています。

シラスはガラス質のため、高熱で処理すると含有水分がガス化して発泡しバルーン状の粒となります。従来、パーライトと呼ばれる直径150μm(マイクロメートル=1/1000mm)〜数mm程度のものや、シラスバルーンと呼ばれる直径数10μm程度のものはありましたが、同センターが新たに5年前開発した製造プラントでは、数μm〜20μm未満で不純物が混入しない超微粒状のものを世界で初めて作り出しました。

「この微粒シラスバルーンは、化学的に安定なアルミノ珪酸塩ガラスからなり、超微粒の中空球体であることから、無害、不燃、断熱性など優れた特性を持っています。断熱塗料、断熱モルタル、軽量コンクリート、軽量陶磁器などへの活用のみならず、未来を開く新たな素材として世界からも注目を集め、その活用が期待されているものです」(伊藤所長)

同センターの「微粒シラスバルーン製造装置」開発において山武は、温度制御許容範囲3/1000以内という精密な燃焼制御技術などを提供し、同センターと共にこの装置において共同特許を取得しています。これを実現したのが、山武の協調オートメーション・システムHarmonas™(ハーモナス)と、プラントの燃焼制御や安全制御で培ってきた山武の制御技術でした。

「起動時に300℃あたりから急上昇する炉内温度を1000℃もの高温で精密に安定制御することは極めて難しく、ほかの制御機器メーカーからは危険を理由に断られました。その中で山武だけが、システム構築に協力してくれたのです。研究に基づいて設計したプラントは、山武の制御技術によって、当初求めていた機能が十分に発揮され、理想的な燃焼プロセスが実現できました」(袖山主任研究員)

同装置は、一気に炉内を高温にした後、希薄燃焼による最少燃料での安定した運転が図られます。山武は、この装置の運転に必要な制御アルゴリズムを開発し、Harmonas™に搭載したのです。また、運転制御のみならず、安全制御についてもインターロックロジックを用いて、万が一の場合のフェイルセーフを実現しています。実際、センター近隣に落雷があった折の瞬間停電では、燃焼をストップさせると共に、炉内環境を悪化させない送気機能だけを十分に機能させて、炉の安全とその後の運転再開に支障のない状況を保ったといいます。

「制御アルゴリズムが優れている点は、プラント通りに描画されたHarmonas™の画面を見ながら、パラメータ変更で各種の実験を行う際にも、設定変更に追随して、プラントが絶えず最適運転を持続してくれるところにあるといえます」(袖山主任研究員)

オープンシステムのHarmonas™では、制御データロギングを汎用パソコンで使えるデータとして取り出すことができるため、実験後のデータ解析・加工がスムーズに行える点も、研究を進捗させるものになっているといいます。

「装置稼動から5年ほど経過していますが、Harmonas™をプラットホームとする制御システムは、これまで一度もトラブルを起こしていません。将来、産業用プラントへ移行するに当たっては、そのままプラントアプリケーションの基盤になる燃焼制御、安全制御になるだろうと考えています」(袖山主任研究員)

微粒シラスバルーンの製造フロー図
微粒シラスバルーンの製造フロー図


この記事は山武グループのPR誌「Savemation(セーブメーション)」(現:azbilグループPR誌「azbil」)の
2005年2月号に掲載されたものです。

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