旭化成ケミカルズ株式会社 水島製造所
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プラントの安全・高効率運転に貢献するPIDチューニングコンサルティング

新たに稼動スタートした
スチレンモノマープラント
そのスチレンモノマープラントでは、1995年(平成7年)、プラント運転の高度化を目指して山武のDCS(TDCS3000™)に変更以来、数々の改善が行われてきました。
「プラント運転の自動化に加え、定修時の自動停止、自動立上などをKnowledge Power™を導入し、実現しました。さらにはKnowledge Powerの高度監視機能を山武と共に作り上げ、運転を極限まで効率化し、高品質製品の安定供給という基本課題に応えてきました」(野中課長)
2003年(平成15年)には、さらなる市場の需要に応えてスチレンモノマープラントを増設。制御システムには高信頼オープン・オートメーション・システムIndustrial-DEO™を導入し、従来培ってきた技術を基に最先鋭プラントとして操業をスタートさせました。
「種々の安定化、効率化の取組みをしてきていますが、生産プロセスでは、想定外の事態が必ず起きます。ことに突然の運転外乱などがあったときに、どうプラントを落ち着かせて自動運転を継続させるかが大きな課題でした。この超安定化に向けて、いま一度、基本制御レベルの安定化に取り組みたいと考え、山武に相談しました。こうした背景から、山武のコンサルティング・エンジニアと共に、この課題に取り組み、プラント安定化、高効率運転基盤の再構築を実現しました」(烏谷主査)
「PIDパラメータチューニングによって、“ここまでプラントが落ち着くものか”というのが正直な実感です。チューニング後、大きな燃料外乱があったのですが、制御システムに張り付いて手動で調整しなくても、外乱を吸収して安定した自動運転を継続できたことは大きな成果でした」(北原氏)
こうしたPIDパラメータチューニングによるプラント運転の安定化が進められることで、さらに運転高度化のための自動化、非定常時運転効率化などが実現されます。稼動1年という短期間でプロセス運転の早期安定を実現したことは、次のステップにいち早く進むための基盤となると同時に、数多くのメリットも生み出しています。
同社では、全員参加の生産保全活動(TPM:Total Production Management)の一環として、今回のプラント運転安定化に取り組んでいますが、今回PIDパラメータチューニングの結果として、アラーム対応で年間400時間、その調整作業で年間350時間、計750時間のオペレーションロスを削除できると試算しています。そしてこの生み出された時間を、運転高度化、安全確立など、重要なほかの課題対応業務に充てることで、プラントに携わるメンバーの能力をさらに幅広く生かすことを可能にしたのです。このことにより生産性の向上のみならず、TPM活動をさらに推し進める上での、大きな「人的原資」確保につながったと考えています。
「製造所全体を見れば、それぞれのプラントには、固有の特質や課題がありますが、今回の成果を製造所内に横展開することで、全体の運転高度化に結び付けられればと考えています」(野中課長)
この記事は山武グループのPR誌「Savemation(セーブメーション)」(現:azbilグループPR誌「azbil」)の
2006年4月号に掲載されたものです。
