サクラファーム
| Page1. | 温室栽培経験をベースに鶏舎管理の自動化を実現 |
| Page2. | 農業に精通した実績で初の鶏舎管理システムを開発 |
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温室栽培経験をベースに鶏舎管理の自動化を実現

1万羽を収容する鶏舎
「親の代から養鶏を行ってきましたが、私の代になって温室による水耕トマト栽培にも取り組み始めました。その際に山武のグループ企業である株式会社イー・エス・ディの温室環境制御用コンピュータ、グリーンマイコンTMを導入しました。農家の要望をよく聞いてくれて、対応が丁寧だという評判を聞いていたからです。市場でフルーツトマトは高い人気ですが、これをもっと安い価格で出産できる新たな栽培方法に取り組むためでした」(曾川氏)
国内初となるこの取組みは、農林水産省が行う「最先端技術を活用した農林水産研究高度化事業」の一環として行われています。

鶏舎に入って約7日経過した雛
食肉用養鶏では、40g程度で入荷した雛を約60日近く育て3kg近くの鶏として出荷します。雛のうちは寒さに弱く、育成するに従って体温からくる鶏舎の温度上昇を抑えなければなりません。これまでの養鶏では、飼育小屋と呼ばれる寝泊りできる施設をそばに設置し、勘と経験によるこまめな手動の鶏舎管理が求められてきました。これに対し、鶏舎内の温度を計測し、同時に必要な換気量の理論値を計算して鶏舎内を最適な環境に制御できる「コッコマイコンTM」を開発したのがイー・エス・ディです。ここで求めた換気量を基に、送風ファン、ミストクーラー(細霧冷房)、ブルーダー(ガス遠赤外線暖房)によって最適な温度管理を行います。と同時に、自動給餌器の残量監視を行い、餌の発注時期を容易に適正管理できるものとしています。これにより餌の無駄な在庫を省くこともできます。
養鶏では、雛で仕入れて1週間から10日の飼育が重要で、この期間に適正温度によってストレスなくよく餌を食べて健康に育ったものは、その後の発育がまったく違ってくるといいます。これまでは、夜間外気温度が予想外に下がったときなど、雛に大きなダメージが出て、病死させるケースや、生育への悪影響などで出荷にばらつきが出ることもありました。
「これまで目を離せなかったこの時期でも、安定した鶏舎管理が行え、品質のいい鶏をばらつきなく安定的に出荷できるようになったことは大きいですね。さらに、鶏舎に張り付かなくてもよくなり、その時間を、飼育データ分析や、トマト栽培に向けられます。さらには遠隔地での研修にでかけて自分自身を豊かにするために用いることができるようになり、それもまた大きな導入効果であったと考えています」(曾川氏)
サクラファームでは、飼育小屋を設けず、コッコマイコンを公衆回線で結んだ自宅のパソコンで管理しています。また出先にもノートパソコンを持参することでユビキタスな環境で監視・管理を行っています。さらに万一の場合も、携帯電話に音声で警報の種類を通知してくれるようになっており、鶏舎へ家族を急がせるなどの対応が、どこからでも図れます。
「従来の労働集約型農業から、農家を解放することができる1つのツールとして高い意義があるとも感じています」(曾川氏)
この記事は山武グループのPR誌「Savemation(セーブメーション)」(現:azbilグループPR誌「azbil」)の
2005年12月号に掲載されたものです。
