計測情報処理技術領域 ─アラーム解析─
アラーム解析アルゴリズム開発
分散型制御システム(DCS)の導入以降、プロセス産業ではアラーム多発による現場オペレータの作業効率低下が問題となっている。これはアラームが冗長に設置されることにより不要アラームや設定値が最適でないアラームが多く存在し、結果としてプロセスの乱れがアラームの洪水を引き起こすことで、本当の異常原因が分からなく対処が遅れるということに起因している。従来はこの問題に対して、電子化されたアラームログを集計して発生回数の多いアラーム発生ポイントから順に一つひとつ原因を調査していたため、多大な工数が必要であった。
そこで山武では、アラーム削減をより効率的に進めるためのイベント解析手法を開発した。イベント解析技術とは、ログデータ、機器の故障発生時刻、地震や洪水のタイミングなどのような、離散的なイベントの発生時間からなるイベントデータを対象とした知識抽出(データマイニング)手法である。本手法では離散データ間の相互相関関数の値を確率モデルの一つである点過程モデルで評価することでイベント間の関連性と時間差を定量化する。このような方法を用いると、特に化学プロセスなどにように連続しているプロセスから多数のイベントが発生している場合に、連鎖発生するイベントのグルーピングや発生順序の解析などを行うことができる。なお、本技術は2件の特許を申請中である。
実際のプロセスで評価を行った結果、イベントのグルーピングによる削減の優先順位付けと、発生順序を使った原因分析により、一ヶ月に数万回も発生しているアラームをわずか数時間で半数以上の削減方針を立案することができ、効率的にアラーム解析ができることを確認した。
本技術はイベントデータの処理についての汎用的な手法のため、環境データ、医療データなどの他分野でも利用できると考えられ、適用分野を探索中である。
イベント解析技術概要
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